第2回
社会人2年目でお金や保険の知識がないことに不安を感じている、都内広告代理店勤務の24歳飯田様の場合 後編
相談者様のプロフィール
- お名前
- 飯田 翔 様(仮名) 24 歳
- 職業
- 広告代理店勤務(正社員)
- ご家族
- 独身
両親と都内マンションで同居中
前回の面談から約1週間後、ライフプラン表を作成したファイナンシャルプランナーの松本さん(以下FP)との2回目の面談が実施されます。今回はよりじっくり話を聞けるように、対面で行うことになりました。
2回目の面談で提示されるライフプラン表にドキドキ!
FP 前回お伺いしたポイントですが、飯田様は現状独身ですが、将来の人生設計のために、結婚して子どもを持った場合のライフプラン表を知りたいとご要望でした。
飯田様 はい。今日は楽しみにしてきました。
FP それでは飯田様のライフプラン表に沿ってご説明していきますね。
ラライフプラン表では、将来の医療進歩を見据え、90歳まで生きる前提でプランが組まれました。飯田様の生涯収支グラフ、退職後に備えるための資金、万が一の場合の必要保障額、生涯収支のキャッシュフロー表が細かく提示されています。予想していたとはいえ、特にインパクトがあるのが教育費と老後資金です。
飯田様 公立での教育を交えたとしてもけっこう必要ですね。習い事や塾の費用は入ってないとなると、さらにかかるんだ…逆に自分もこれだけお金をかけてもらったんだと思うと、両親に感謝ですね!
FP おおまかに、お子さま1人に1500万円と考えれば良いと思いますが、音楽系の習い事や、大学を下宿生活させるとなると、より費用がかかります。
飯田様 びっくりしたのが老後資金に夫婦で8140万円準備が必要という箇所です。話題になった2000万円不足どころではないですよ!
FP 飯田様は年金加入実績が短いので、現状の納付実績に応じた年金額がとても少ないです。もちろん今後も払い続ければ加入実績が上がりますが、年金制度の今後を考えると、年金額はさほど増えないと想定するのが無難です。ここでは今の実績に応じた年金額で計算しています。また90歳時点で2000万円残る設定にしておきました。
愕然とする相談者様に、FPからは心配ないという言葉が。その理由は?
余裕をもった計算ということは分かりましたが、あまりの高額な金額に飯田様は少し混乱している様子。しかしFPからは夫婦2人で共働きを続ける前提であれば基本的に問題ないという見解が示されました。
飯田様 マイホームを買って、子ども2人に大学教育を受けさせて、さらに8140万円を老後資金として準備できるものでしょうか?とても無理なような気がします。
FP 金額だけ聞くと非常にインパクトがありますが、ご安心ください。私が今日お持ちしたライフプラン表でも着実に貯蓄できそうだという見込みが得られました。やはりご夫婦の二馬力で収入を得るメリットが大きいですね。2人とも正社員で働き続ける想定ならば、住宅も教育も老後も全く問題がない収支プランが描けています。
飯田様 確かに金融資産は常にプラスのままでグラフが描けています。ただ結婚はご縁ですので、場合によってはこのプランは成り立ちませんね。
FP はい。ですのでライフイベントが発生する毎に、このライフプラン表は作り直していくべきです。また、ライフプラン表で最も重要なのが、飯田様に万が一の場合にご家族に残すべき保障額の算定です。ここではマックスで5111万円と出ていますが、この金額も家族がいるという仮定で算定した数字です。結婚や子育てが現実的になった時に、家族構成に見合った保障の保険に加入されたら良いと思いますよ。
飯田様 家族を持つならば死亡や高度障害の際の保障は必須になりますね。私に何があっても家族がちゃんと暮らしていけるように、来るべき時がくればちゃんと考えたいと思います。
保険は若いうちがお得?FPからのアドバイスは…
ライフプランを作成してもらい家族にどれくらいの保証が必要かを理解できた飯田様。そのための備えとして保険にも少し興味がわいてきたようです。しかし、独身である現在、保険への加入が必要なのかどうかが気になりました。
飯田様 私は今のところ、保険に入っていないのですが、独身の今のタイミングでも保険の加入は検討したほうがよいですか?
FP まず、今は無保険でいらっしゃるので、病気や怪我の場合にご両親の負担にならないためにも、先進医療に対応した医療保険やがん保険は入った方がよいと思います。今の医療は、保険診療と自由診療が二極化しています。大変高額ながん治療の新薬などのニュースはごらんになったことがあると思います。
飯田様 確かに、健康を当たり前のことと思っていたら、まさかの場合に家族に大きな迷惑がかかりますね。医療保険以外は、大きなライフイベントがきてから考えたらよいでしょうか?
FP それでも問題ありません。ですが、飯田様が将来保険に入るつもりであれば、今加入することを検討してもいいと思います。理由は年齢と健康です。若いうちに入った方が月々の保険料が抑えられますし、健康ならば保険の加入は問題ないからです。保険の加入には健康状態が問われるのはご存じですか?
飯田様 知りませんでした。健康に問題があると保険には入れないのですか?
FP 入れないこともありますし、契約に給付条件が付く場合もあります。今は意識していないと思いますが、ある程度の年齢になると、成人病や持病を発症する方も多いのも事実です。保険はいつでも入れるものではありません。若く健康な今、さほど負担にならない金額で保険に加入し、家族構成が定まったら、保険を追加するというのも現実的かもしれないです。保険は税金の控除もありますので、預貯金に回す資金を保険に回すメリットはありますよ。
飯田様 なるほど。納得です。それではおすすめのプランなどはあるのでしょうか?
FP それでは本日はここまでとして、次回に飯田様にあうと思われる保険商品をいくつかご案内していきたいと思いますが、よろしいでしょうか?
飯田様 はい。ぜひお願いします!加えて、資産運用についても少し詳しくお聞きできればと思います。
FP 了解しました。